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Summer Paradise 2019 Travis Japan公演 『Anniversary』の物語

松田元太くんソロのAnniversaryがあまりに素晴らしかったので、歌っている松田元太くんとソロダンスを担当している宮近海斗くんの物語を勝手に考察した。
※この文章は、宮近くんが物語の一員として登場していると仮定した上で、つらつらとあてどもなく書かれたものです。またSummer Paradise 2019 Travis Japan公演の演出のネタバレを含みます。ご了承ください。

 

 

 

 

 

まずは衣装について。
松田元太くんの衣装は水色と青と銀と白の布が贅沢に使用されていて(多分)、
靴は履いていない。裸足だ。
対してソロダンスの宮近くん。
襟とボタンのついたゆったりした白いシャツに白いズボン、元太くんと同じ裸足。

原曲は100くらいのテンポだが、元太くんの歌い出しはとてもゆっくりとしていて、60くらいに聴こえる。上手でピアノを弾く如恵留くんの近くで情感たっぷりに歌い始める元太くん。
宮近くんは、下手上段に登場する。元太くんのいる上手下段とは真逆の方向だ。階段に座って体育座りの片足を伸ばしたような姿勢。一点を見つめているようだが視線が宙ぶらりんで、どこを見ているのか分からない。表情もない。ゆっくりとした動きで中央に向かって歩いていくような振付。
1回目のサビに入ってもゆっくりとした動きの歩みを止めない。
中盤のメロディ部分になると動きが速くなり、階段を下りていく時には、息を吹き込まれたような、息を吹き返したような踊りになる。手枷、足枷が取り払われたような。自由を取り戻したような。先程までのゆっくりとした動きが嘘みたいな先を急ぐような体の動かし方。宮近くんが肩と足を連続して動かす度に星が瞬く。「あ、宮近くんは星を自在に動かすことができる存在なのかな」と最初に思う瞬間。

2回目のサビでは、ステージ中央でやっと2人が近づく。宮近くんが元太くんの後ろに立ち、背中合わせになる場面もあれば、一緒に前を向いて元太くんと手を重ねる振りも。その後、宮近くんは元太くんから次第に離れていく。下手に歩を進めた宮近くんが夜空を見やると、空に散りばめられた星が宮近くんの指の動きに沿って光り輝く。1つの大きな流れ星みたいに波打って光る星。その星の煌めきを目にした後、最後に優しい微笑みを浮かべる。それまで感情が見えなかったのに。そしてついに、再び元太くんとは別の方向に行ってしまう。遠くに行ってしまった。

Summer Paradise 2019 Travis Japan公演で歌われているAnniversaryの歌詞は以下の通り。

星の数ほどいる 人のなかでボクは
偶然、あの日出逢い 恋に落ちたよ

愛が苦しみだと もし教えられても
ボクは迷わずに キミを選んだだろう

この空で 数え切れない星が
生まれては 人知れず消えていくよ

「キミヲアイシテル」そんなひとことが
飾らずに言えたなら どんなに楽なんだろう
もう二度とキミを 泣かせたくないから
何気ない今日と云う日が ボクらの記念日

「キミヲアイシテル」そんなひとことが
飾らずに言えたなら どんなに楽なんだろう
もう二度とキミを 泣かせたくないから
何気ない今日と云う日が ボクらの記念日

松田元太くんの世界には色がある。顔の表情も。感情も声に乗せられている。元太くんが歌っている背景は群青色で星が見えるので、
夜空の下で1人誰かに思いを馳せているのだろう。
一方、宮近くんの世界には色がない。「潔白な」「汚れを知らない」「神聖な」という色彩イメージを持つ白に身を包む。表情も、最後の微笑み以外はあまり見受けられない。唯一ずっと感情を見て取れるのは踊りだけ。宮近くんは、星を自分の意志のままに煌めかせることができる。普通の人間にはできないことだ。
おそらく2人の生きる世界は別々のところにある。
でも、僅かな時間ではあるが、元太くんと宮近くんの手が重なる場面もあった。
この2人は夜、星の出ている時、かつ元太くんが歌う時にだけ、
近づくことができるのかもしれない。
2人がいるのは夜空。星を意のままに操れる。白には「天国」という意味合いもある。
宮近くんも、生まれては人知れず消えていく星の中の1人なのか?

星と言えば亡くなった人を連想せざるを得ない。
じゃあ宮近くんは誰なのか。亡くなった親兄弟、祖父母、大切な友人…
歌詞には、

星の数ほどいる 人のなかでボクは
偶然、あの日出逢い 恋に落ちたよ

とあることから、宮近くんは亡くなった元太くんの恋人なのかもしれない。
男女は分からないが。もしかしたら男性かもしれない。
速い動きのダンスのシーンに男性の力強さが見て取れるから。
(そもそも宮近くんは男性なのだから、女性らしい柔らかくて優雅な動きや
たおやかな動きを表現すること自体が難しいのかもしれないけれど)
男性であっても女性であっても変わらない。

愛が苦しみだと もし教えられても
ボクは迷わずに キミを選んだだろう

あるいは、元太くんの亡くなった恋人の星の精霊で、
性別のない存在なのかもしれない。
どちらにしても、元太くんが歌っているこの時間だけは、宮近くんは元太くんの傍に行ける。
歌が終わってしまうともうそこにはいられない。
歌が終わる前に、元太くんの上に広がる夜空を光に満ちた星で彩り、
元太くんが迷わないように道を照らし、見守ることしかできない。
そういう存在なのかなと思った。

 

元太くんの歌声と如恵留くんのピアノ演奏だけでも十分に成立するけれど、
宮近くんのソロダンスがある。
ここに挙げた解釈だけではなく人によって様々な捉え方ができる。
3人のパフォーマンスに心が震えた。
何度でも拍手を送りたい。